ポエム
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エレジー(哀歌)
  
いつか君と二人古い教会で

幸せの鐘を聞くと僕は思ってた



遠い日はいつも夢の様におぼろげで

だのに時折色鮮やかによみがえる

どうして叶わなかったのかそれすら分らず

ただ確かな事は君が好きだったと言う事



ある日珍しく君の方から訪ねて来た

僕の学生服のポケットを探り小銭を集め

自分の小銭とあわせそれを半分に分け

それぞれが別々に買い物をして

学校の西の川原で一緒に食べようと



君は喫茶店や公園が嫌いだった

土手の道や近くの丘を二人歩いた

そんな時の君はおしゃべり好きで

夕陽が水面に落ちて君の横顔がきらきら輝く頃

君はシンデレラの様に慌てて家へ帰った



友達は皆お似合いの二人だと言う

でも本当にそうだと思っていたのは僕だけ

君にもっと好きな人が居るって知った時

僕はそれほど悲しくなかった

本当は僕自身君とお似合いじゃないって分かってた



誰からかもらったたった一枚の君の笑顔の写真

いつの間にかそれも失くしてしまって

心の君の笑顔ももう思い出せなくなった

時は残酷なほどに全てを流し去る

好きだった記憶だけを置き去りにして



いつか君と二人古い教会で

幸せの鐘を聞くと僕は思ってた
19/05/22 15:00更新 / 司門君

■作者メッセージ
 私が高校生の頃の事、初めて真剣にその人との将来を考えた人だった。

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