ポエム
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72柱へ私の全てを


次々現れたる妖艶なる出で立ち
隣で煙草を燻らせてなど居られようか
さて お前達が欲しくて堪らない
私は特別なお前達へ何を捧げよう

賢いお前には私の脳を
変わり者のお前には私の膵臓を
お前達双子には腎臓を
寂しがりやのお前には私の心臓を
お前には…

これは笑える
折角オマエに辿り着いたのに
身体が残らないじゃないか

¨じゃあ 最後の一つをオマエに¨

何れも大切なモノだった
けれど 最後のその一つを
私は格別の思い入れと共に
オマエへと贈る

それは指先に触れられる事無く
無味無臭だけれど
温かく 誰もが欲して止まぬモノ

オマエ自身のは誰に贈る?

私は捧げたモノと引き換えに
数えきれない悦楽と
欠け換えの無い時間を手にした

富を得ようとしたなら
それも叶っただろう

だが 必要だったのは
そうじゃなかった
だから 満たされていたよ

私の最後の欠片を持っていけ
寂しそうな顔をするな
きっとオマエは生き続けてゆける

私の想いを
振り向かなかった その背中に受けて

さよならだ 私の愛しい悪魔よ。



 
 
19/05/27 08:23更新 / K

■作者メッセージ
愛していたよ。私の。私だけのバアル。

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