ポエム
[TOP]
言葉にするとそれはとても嘘っぽくて

ぼくは嘘をつく
きっとなんどでも、つく
生きている限りつかずにはいられない
欲しいものをいらないという、嘘
いらないものを欲しいという、嘘

美しい嘘は、つけない
醜い嘘ばかり、つき続ける

この心に悲痛が叫べるのなら
ムンクが描く前の
少年のころの『叫ぶ人』に
なりたかった

その叶わない夢物語は
どこのだれにも決して理解されないのだろう
そのとき冷たい風が言葉を語り
ぼくは
いくつかの秘密を共有する
どんな困難な任務も成し遂げる
諜報部員のような大嘘つきに
なりたかったのだと気づいた

夢と別れることはなかったけれど、
悲しみの震えが唇を真一文字に結ばせる


言葉にするとそれはあきらかな嘘であり
まるで照れるしかないほどの
悲しい顔だったよう


ぼくは嘘をついた
きっとなんどでも、ついた
生きている限りつかずにはいられなかった
いらなかったものを欲しかったという、嘘
欲しかったものもいらなかったという、嘘




19/04/23 07:45更新 / 花澤悠

TOP | 感想 | RSS

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c