ポエム
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地下鉄の階段を上がるとき

いまわれらは暗黒の地底にいる
のを知らない
ただ闇雲に階段を上る
競技に夢中だった
都市の底辺を走る地下鉄を降りたら
地上を目指して我先に
追いつ抜かれつ階段を
息切らし汗流し
エスカレーターでのんびりと
上るやつを羨みながら

やがて地上の出口が見える
青空と太陽が拝める
そのころは足弱り疲れはて
社会の出口はまだ地下室で
その先に階段が続くのを確認する
為政者たちの光への
導きに騙されて
死ぬまで地下から出られない

夥しい労働者たちは
今日も希望を持って
階段を上がってゆく
いつかエデンに出られると信じて
無言の行列は続いている
20/01/28 05:53更新 / シニヤ = シネー


談話室

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