ポエム
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仏像展
仏像展に行ってくる。「中国・日本の仏像」

そこで香立てとバチとシンギングボウルを買い

帰って仏を味わう。

中国の如来の細密な作りには、

その金色の流れる冠飾りは末端にかけて垂れ

そこは音さえせず、真空だ。

音が無い、というのが、ノイズに際立ち

その空間だけは精巧に宇宙を表していた。

美しかった。


第二会場

韋駄天を見たのは初めてだ。

鎖帷子で、風の布を纒い、

何でも突きそうな竜剣といえし、

思考、その大きな剣を地に刺している

波が空まで舞い、韋駄天を包む

蓮には細やかな龍や鳥、人や花が掘られていて

お母さんの絵本のようだ。

龍が昇るような非常なダイナミックを持った金色の彫刻であった。

如来像など、元のある場所にあると周りと馴染んで光でその一つの良さが見えなくなってしまうが、

美術館の背景の黒い、ライトのある空間にひょんと置かれると、輪郭が際立ち、

繊細に観察をし発見し、涙も出るものだ。

新たに感動するものだ。


仏の顔は美しい。

人間、自分の顔の良い部分を伸ばせば人相が均等をはかっていく。

眼と耳と鼻と舌と身と意を磨く

それは欠点さえ美しく、鼻を高く見せる。

混乱から時間を作るという意味で瞑想する。

「私はここにいる」という言葉だ。


今机には香立てと鉢がある。

ああ、こうやって朝を暮らして

ごま油を躰に塗る。朗るい良い香りがする。

私の仏はどんなかなぁ?

色んな人に出逢いたいのである。

虚空蔵菩薩、大日如来、千手観音、阿弥陀如来、など、

思えば如来となる人は、全員が、色んな人に出逢った者なのだ。

このようなまだ上の光が心を締め付けた。




大阪はあまりに人々しく、狭く生きることもある。

私は御堂筋で千日のこころ 闇時雨

たとい善人でも道を踏み外したら

地獄は地獄、

恥を見さらせ と

善うく人の道 心て覚えろよ

鍛えたろ

と、長く暫く暗闇を見つめさせてもらうほどに

道徳は既に整備され

それだけに本当の自由があり、思うに

たとえ出逢ったのが鬼だとしても、それはやっぱり仏であるから、

そこに仏がいるから

怒るものだ。

私の器はどんなかなぁ?

浅い人間を見たからって、自分が深いわけではない

むせび、泣き寝入りする日だってある。

悪い人間があったからって、少しは闘い

悲しみをかかえ、泣く日だってある。

そんな嫌な日々を受け止めるうちに

大きくなるんだ。

男は美しい。

一つのことしかしないからだ。

女は、あれもこれもやらなければいけない回路があって

雑多なのだ。

どうか私はそういう男について行きたい。

女でも、男でも

呼ばれたら「はい。」と聞いて

たとえそこで暗闇がまことだとして

欲しい言葉がなかったとしても、

欲しい言葉があっても、

今在るそれだけが望みなのであり

この真っ直ぐな剣で断ち切り

私は走る

もう私は人に痛みを与えない
19/11/10 08:25更新 / 淤白

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