ポエム
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聞こえますか
お父さん

あなたをそう呼んだことはなかったけど

元気にしていますか

あなたがもしこの惑星で生まれ変わっていたら

まだ子供のあなたの幸せな未来ために

この社会をなんとかしなきゃ・・・そう思います


あなたにひとつ聞きたいことがあります

あなたと過ごした最後のお正月

東京へ帰る僕を玄関で見送ってくれた時

「あの子の姿を見ていたいから」って言って

痛い体を引きずって首を伸ばして

僕が角を曲がるまでずっと後ろ姿を見ていたって

お母さんから後で聞きました


あなたは知っていたんですか

もう僕に会えないことを

自分が事故死することを


僕がもしそれを感じていたら

振り返って いや、引き返して

あなたに言いたいことがあった

どれだけ僕があなたを愛していたか

たとえ言葉にはできなくても

残されたわずかな時間に

もっと親孝行をさせて欲しかった


息を引き取る間際の 意識を失っていくあなたに

さよならの代わりに言った言葉 覚えていますか

一言しか言えませんでした

でも、僕の気持ちのすべてを込めて言いました

ありがとうって


こんなに悲しい想いをするなら

今までの人生の楽しい事なんて全部いらなかった

そんな子供みたいなことを神様に訴えて

見上げた空は 悲しいほど 青く綺麗で

なぜか あなたの優しい笑顔のようでした

あなたは身を挺して 僕に教えてくれました

命がこんなに愛しいことを


あなたを愛するように

多くの命を愛することが

僕のできる親孝行なんですね


19/05/30 00:19更新 / エメラルド

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