ポエム
[TOP]
静かに灰となる言葉と想いに


そっと背表紙から炎を灯された
贈られる筈だった数百の言葉の群が
燃え広がる熱に融けてゆく

気付けば誰も知らぬまま
一人の語り部が死に 葬られていた


もはや語る事は無くなった
青ざめた唇を見よ


次に顔を上げたなら
その顔は見知らぬ他人のモノだろう

次に言葉を紡いだなら
その響きは知らぬ誰かへのモノだろう


本の持ち主は燃え上がる本が
灰となるまで 呆けたまま

物語の主人公は
とうとう最期まで
自分が主役と気付かなかった

類い稀なる唯一の本は結ばれる事無く
灰となった

風と散り 集まる事は もう二度と無い。


 
18/11/17 20:00更新 / K

■作者メッセージ
大半は過去のモノ。
紡げずに苦しみ、のたうつ様。滑稽な語り部にお付き合い頂ける奇特な方に捧ぐ。

TOP | 感想 | RSS

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c