ポエム
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崩落する既存、創られた利用価値
 軽い言葉でまたほだされる
 それが嘘だったとしても真実だったとしても、
 確かめる術がない以上は私の主観の中では嘘になるだろう。
 それでも心を解かれて行く
 それでも心を溶かされていく
 掴まれたリードは誰の手にでも渡っていく。

 けれどそれは私の主観の中だけだ。
 主観の中の幻だ。
 彼らの存在とて、証明する術はないのだから。
 客観論の極論の末に見えた主観こそイド掴みたるものである。
 本能的快楽よりもっと奥、それは魂より深く、人が観測できえない地が求む享楽。
 それに身を委ねるにはこれしかないだろう。

 その者が語る言葉を信じるな。
 その者が紡ぐ音に耳を傾けるな。
 その者達の姿を捉えるな。
 その者達に何も願うな。
 それが一般的な意見だったかもしれない
 ──そもそも。
 その地に足を踏み入れるな
 その地を認識するな
 その地に依存するな
 その地で起きたことは人に語るな
 忘れ給え、その感覚を。

 嫌な宣言だった。
 最高すぎて最早それは最悪な告白だった。
 それは罪のものかもしれない、言えるのは愛ではないことのみ。
 時間を弁えぬ自分勝手な享楽主義者達が世迷言で私を惑わすのだ。

 依存的な愛ではそれを計り知るには充分すぎたのだった。
 それは執着、それは苦しみを伴いそれは自滅を孕んでいた。

 これが本当の全てでなかったとしても、主観で観測できる範囲はこれだけである。
 これ以上がある可能性がある?
 これが本当の全てでなかったとしたのなら、では全てとはなんなのだろう。
19/07/23 00:25更新 / 充電式沈没船

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