ポエム
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ひとつぶの涙
最後にもう一度声を聞きたいと

駅の公衆電話から

指が覚えたダイヤルを押す

六度のコールの後

留守番電話のメッセージ

わたしはちょっと無理して元気な声で

ありがとうとだけ告げる

そして大きく一つ息をすると

20時5分の夜行列車に乗り

あなたの愛から出来るだけ遠ざかる

このままだときっとわたしが重荷になる

それは幾度かの恋で分かってる

それでいいのとくり返したずねる

もう一人のわたしの声に耳をふさぎ

窓にうつる七色の光のおび

遠ざかるあなたの居る街に

ひとつぶだけ涙を落とす
19/10/06 19:56更新 / 千草

■作者メッセージ
 まだ若かったころの事。

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