ポエム
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株式会社Tシャツ
部屋干しの室内

「おい、旅先から帰ったら
ひとり増えてる」
「あれは無印だ、
間違いねぇ」
「どうも向こうで
1枚足りなくなったらしい」
「だから俺連れてけば
良かったのに」
「お前なんてもう用済みだよ、ベランダの優先順位
いつも日陰」
「うっせぇ」

「え、どういう事、俺最近UNIQLOから来たばっかだけど」
「夏物にしちゃ生地が分厚い
んだとよ。もう俺達のエリア
という事はこの夏はもうない
な」
「絶対に引き出しの中で
お前らの加齢臭移るわ」
「引き出しに入れてもらえる
だけありがたく思えっ!」

「どう思う?秋の編成」
「俺はもう雑巾組決定だから
別に」
「無印のホープは
休日に1枚着扱いだ。
秋もいいインナーとして
上に行くだろ」
「雑巾組ってどこにいんの?
見た事ないけど」
「お前は坊ちゃんだな、
どこから来たんだか。
洗濯スペースの隅の箱の中
だ」
「え、行った事あんの?」
「少しな、危ない所だった。
あそこは誰もしゃべんねぇ」
「それもう墓地じゃん笑」
「でも静かな所だぜ、
熱風にさらされる事もなく、
お前らが洗われるのを
いつも見送れる」
「そう聞くとなんか良さそう
ですね」
「しがない老人ホームさ」
19/07/04 19:02更新 / Q

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