ポエム
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人生の命題
 何のために生きているんだろう。

 忙中の閑に、ぬるく濁った海より曖昧な思考が浮かび上がり、冷たい風に渇いていく。

 誰かが言った。

「暇だからそんな意味のないことを考えちまうんだ。忙しけりゃ、そんなアホなことは言わなくて済む」

 それもそうだ。

「人間に存在する意味はない。その辺の石ころのように偶々そこにいた。それだけさ」

 シニカルな笑みを浮かべた彼は、吹き荒れる風に砂のように散っていく。

 何も考えずに、考える暇さえなく、走り続けて、ぼんやりとまばゆく世界を視界の端に眺めながら、死にたい。それは答えのない世界において、答えを求めてしまう私たちが学んだ、数少ない現実的な生き方だと思う。

 私の目を覆い、死ぬまで魅了し続ける、運命的な、偏執的な、何か。つまりそれは人生の命題だ。しかし真偽は問題ではない。本質は過程にある。答えは別れの合図だ。
19/12/25 02:52更新 / 縁魚求木


■作者メッセージ
くだらねえな

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