ポエム
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夏を待っていました
被虐者と自身をのたまう者ほど実は加害者

失望の種子は密やかな個人の夢想の中にまかれ

道すがらイヤホンより垂れ流される音楽によって育つ

曇天に咲いた花ほど美しく

泥中に咲いた花ほど穢れない

失意に屈した夜に流した涙は海よりも重いと信じるべきだ

人々の汗ばんだ匂いで満たされる初夏

駅のホームにて

ひどく晴れ渡った空を見上げては

在りし日、夏の郷愁に浸る

そんなぼんくらな感性で出来ている僕だ

愛も友情も夢も希望もよくわからないが

とりあえずこの空が曇り灰で満たされれば良いと

そこに芽吹く光を見てみたいと

ひとりごちるにはあまりにも気怠い

そんな六月の朝だった








19/06/26 13:05更新 / ぼんくらなぼく

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