ポエム
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形無い痛み
ありきたりな景色を過ぎる

変わったのは歩いていく速度か

風が強く頬を横切る度に整えた髪

誰が見ている訳でも無いけれど

阿漕な心に隙間風を吹かせたくないばかり

思い出に変わっていくヒビ割れた壁を

そして其所に入り込む事の無い懐古を

少し高くなった瞳で流し見る

残る痛みの数だけ賢しくなっていく心を

役に立たない手の平で握り潰せたなら

きっと後少しだけ違ったんだろうなと

後で悔いる事を知らなかった子供も

きっと後少しだけ生きていたんだろうなと

そんな栓の無い月並みな後悔

何処にも無いままの形無い安らぎに

逝き場の無い痛みがチクリと走る
19/06/18 23:24更新 / Namari

■作者メッセージ
痛むのは何時だって傷に気付いた時から

血が流れ出して冷たく凍るカサブタだらけの心に

ありがとうって言ってやれたなら

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