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記憶の欠片
君が好きだったものや君が教えてくれたものには、君の欠片みたいなものが染み付いていて、それ自体を好きになっても、それを好きだった君までいつまでも覚えているからなんだか切なくなる。小説や音楽に、付着している君の柔らかな笑顔。優しい声に、温かい手のひら。たくさんのことを忘れていく中、どうしてかそんなことばかり覚えている。
そう言えば君に貸した小説をもう君は読み終わっただろうか。私にお勧めの本があるかを聞いてはそれを買ってくれた君。同じ本を読んでいても感想は違って、それはそのまま私と君の違いであって、愛おしいなと思う。君が恋しくなる。同じものがあればある程幸せなのだと思っていた。けれど今では違いすら愛おしいと思うから、私は私に付着したままの感情が君の形を取っていることを嬉しく思う。変わらない。君以外の誰を大切に思う日が来ても、君への感情は決して変わらない。伴う痛みがどれ程のものでも、私は君をずっと好きでいる。願わくば、君が私に感じる想いが疲れに染まることがありませんように。この果てに君が何を選んでも、私はきっと、死ぬまで君を求めてしまうのだろうね。そう思ったら苦しみさえ、糧になるような気がしたんだ。
20/01/03 15:32更新 / 涙空


■作者メッセージ
中々伝わらないですが。そのまま言葉にして届けても、君には響かない。
それでも君への想いだけは純粋無垢でありたいと思う。
けれど、病気、と向き合う覚悟だけは理解して欲しかったな、なんて。

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