ポエム
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喪服の男性



本来は目立つ色だが時を経て自然な色の安全の旗


入り口の五から喪服の男性が出てきて朝に向け口ひらく


石ころを懐かしい気持ちで蹴れば軌道いじけて脇へ逸れゆく


追い越していいよっていうスピードに落としてあげてもうだいぶ経つ


楽天の銀次が打席に立つ時の何かしでかしそうな真顔よ


絶対に反撃しないモグラだけ選ばれたのだモグラ叩きに


かわいそう 窓全開の車から大ボリュームで流された歌


いつもなら曲がるところを曲がらずに歩いてうしろからの足音


このへんの人はどこまで買い物に行くのと母が二度言った道


透明なガラスのせいで進めないふりが上手くて行かないで済む


足だけを鏡に映す 片寄った情報だから注意なさいよ


午前五時「END」の文字が現れて終わる気がするヒゲ剃りながら


ぴかぴかなボールを壁に当ててる子壁は避けずに受け止めかえす


二丁目の子供みこしが通ります悪そうなリラックマ通ります


生命を恥じるとりわけ火に触れた指をすぐさま引っ込めるとき


オレん家(ち)にオレに入ってゆく夜の忍び込んだという心持


労働をしない日じゃなく、もっと、そう、全身全霊休みたいんだ


コーヒーのつもりで飲んだ一口が紅茶だったし世の中おかしい


ごじゃごじゃにからまってるがはじめからこんなつもりでいたか巨木よ


自転車が徐々に大きくなりながらこちらにやってきていやらしい

16/05/30 08:52更新 / 工藤吉生

■作者メッセージ
短歌集

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