ポエム
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震災に

ズダラニズダラズラブニフ袋から取り出すダラズラブニフ愚か


ばらばらなブラスバンドの練習のそのばらばらに聞き入って春


これほどの歯痛に耐えているオレに世界はいやらしいほどしずか


匙なんぞ使わず直に飲みほしてなんぼのものだ煮え湯というのは


クリームの陽のあたる街ここに住む誰もが泣いたことのある人


爆破する音のテレビを物言わぬ男見ているその上に夜


アパートの扉に鍵をかけている女性をオレが電車から見た


プリンセスプリンセスのことを略すときンセスンセスという裏世界


うっかりと入って行くと晩飯をふるまわれそうな灯りの家だ


広告の集合である球場のすごくゆっくりしたファインプレー


おのおのの枝ひんまがる木の下で言われるままの愛であったな


礼というよりはつかのま下を向くくらいでよいと思われている


泣いているある時点から悲しみを維持しようとする力まざまざ


仙台の町にウサギとサンタいて看板を持つ「原発NO」の


「仙台駅」三文字「SENDAI STATION」十三文字で大差がついた


打ち出され釘に転がる銀玉の特にあっさり消えたものへの


近づけば夜のマンホールさざめいていつかは海になりたい汚泥


震災にヤマザキ春のパン祭り景品皿に傷ひとつなし


そこここに空を見ている人がいて青さを喜び合っている夢

16/04/25 21:35更新 / 工藤吉生

■作者メッセージ
震災の短歌など

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