ポエム
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洋館の窓から

織物のカーテン越に
芝生の庭園が望めた
絨毯の上のロココ調の猫足の
椅子にゆったりと腰掛けて
ぼくらはマントルピースに向い
侯爵のように振る舞う

日曜の午後の
駒場公園の洋館の応接室は
そこだけ時間が止まり
ぼくらに映画のワンシーンを
気取らせる

俗世間のことは忘られて
昭和初年の崩壊の
前夜に座る
窓から見える紅葉は
時代の秋を染めている
しっとりとゆうべの
雨に濡れている
落葉のへばりつく
路上にも軍靴の響き
いまも昔も
きな臭い戦争の予感を
窓額の絵に見ている
19/11/27 07:15更新 / シニヤ = シネー

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