ポエム
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血小板
悲しいとき
冬の空から
名も無き血小板が降ってきて
僕のキズに
そっとキスをする

誰も灯せない
誰からも灯されない
僕は無力な
電信柱だったけど

空が灰色になると
犬が
サラリーマンが
僕の足下で
誰かをじっと待っていて

彼らの上に
やさしい血小板が降るとき
僕らは初めて
互いの痛みを知る

うるんだ世界で
血小板はそっと
犬にも
サラリーマンにも
そして僕にも
うるんだ明かりを灯し
空へ帰っていく

寒さがあるから
暖を取れる
キズがあるから
血小板の愛が分かる
20/02/07 11:19更新 / 砂漠色

談話室


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